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6.開業歯科医師としての対応策

そこで、歯並びや噛み合わせに問題を感じておられる人が矯正治療を受けられないようにしているバリヤーで、わたくし達ー開業歯科医師がクリヤーできる方法論は無いのでしょうか。
対策としては:
1:
日本歯科医師会から国民に対して「8020運動」にリンクさせた啓発活動
2:
日本矯正歯科学会、日本成人矯正歯科学会、日本臨床矯正歯科医会が専門集団として、国民に向けて啓発活動を行う。
3:
都道府県や地区歯科医師会レベルでの啓発

以上は今回我々にとってはすこし問題の外におきまししょう。そこで問題は、
4:
地域の一般開業歯科医の意識を変える。「しなくてもいい」とか、「様子を診ましょう」とか、「そのうち自然に良くなる」とかの指示を患者さんに与えないような方策を考えること。いつでも、すぐに相談して頂けるようにする。
5:
何時も紹介していただける先生には、治療前後の報告書をコメントを付けてお送りする。常に、家族の口腔状態を把握して、できるだけ、紹介元の歯科医院に家族の受診を促す。患者さんの紹介のタイミングをしっかりと把握してもらうように、日頃からのコミュニケーションを計っておく。
参考資料:歯並び治療の前と後
初診時の口腔内写真

治療後の口腔内写真

歯並びや噛み合わせと顎(あご)運動の実際

対策としては:
6:
学校歯科検診での検診基準の統一を地区歯科医師会で話し合う。これは、委員となって歯科医師会活動に積極的に取り組み、多くの先生方と知り合いになることで、儀礼的付き合い(ゴルフ、中元、歳暮、お酒)より実がありそう。
7:
乳幼児検診から成人歯科検診等に参加される保健婦、栄養士、歯科衛生士、看護婦、役所の健康関係者等の人達に、矯正歯科の正しい知識の伝達に努める。最新のパンフや資料提供は非常に喜ばれます。また、要望があれば、勉強会に参加する。よく、彼女達は検診後に集まって反省会をしています。そこで、味方の歯科医師を必要としていますので、よきアドバイサーになることも必要です。
8:
今までに相談で来られた患者さんに再度、お手紙を出す。もし、料金や装置の種類、治療期間でお悩みなら何としても解決出来る旨を伝えます。また、最近では非抜歯や短期間での治療を宣伝文句にしている医院がよくありますが、わたくし達プロは、当然、非抜歯治療も出来るし、高度な抜歯治療やバーティカルコントロールも出来ることを、皆さんに知ってもらうことが重要です。
9:
スタッフの知り合いにもアプローチが必要でしょう。(スタッフの紹介の場合は、新規患者1名につき一定の手当を与えていると、都心部の先生は言っておりました。)
10:
最後に一番重要な『患者さんを集めるコツ』は今来ている自医院の患者さんの心身のケアとキュアです。つまり、医院内マーケッティングが一番重要となってきます。『今来ている患者さんを一番大切にすること』がポイント。