ここで、実際にIII級不正咬合のアプローチとしてどのような目的でどのような治療方法を用いるかを整理してみます。
III級不正咬合のアプローチ(III級不正咬合治療方針と方法)
1.下顎骨の成長(方向)のコントロール(チンキャップ)
2.上顎骨の成長促進によるA点の前方移動(上顎急速拡大と前方牽引)
3.下顎骨の後下方(時計回り)回転によるB点の後方移動(III級ゴム、チンキャップ)
4.抜歯によるI級関係の確立(小臼歯・大臼歯抜歯)
5.咬合平面の変化によるI級関係の確立(III級ゴム、2nd order bends)
6.外科的矯正治療
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これらについて、具体例を挙げますと、
1.下顎骨の成長(方向)のコントロールをチンキャップ装置でおこなっておりました、以下はその1例です。
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チンキャップ装置による、治療は日本では一般的でしたが、下図のような見方もありました。 |
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2.骨の成長促進によるA点の前方移動(上顎急速拡大と前方牽引) |
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上顎急速拡大装置と上顎前方牽引装置の併用によるA点の前方移動の結果、骨格性class IIIの改善が成されました。 |
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現在の、早期治療時の上顎急速拡大と前方牽引装置は、下記を使用しています。
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