矯正用語辞典


ハーフリンガルブラケットシステム [ はーふりんがつぶらけっとしすてむ ]
上の歯は裏側に、下の歯は表にブラケットをつけて治療する矯正治療法。下の歯は普段はあまり見えないので、上の歯を裏側につけるだけでもほとんど目立たなくなります。審美的な満足度と料金のバランスがいいので、気軽に始められる見えない矯正治療といえます。

歯ぎしり [ はぎしり ]
別名:ブラキシズム
寝ている間や無意識的に、上下の歯を噛みしめたり、すり合わせたりすること。 以下の3つの型に分類されている。

1. グラインディング
いわゆる「歯ぎしり」で、ギリギリと音をたてて、強く歯をこすり合わせる習癖。 就寝中に発生することが多く、歯のすり減りが起こりやすい。
2. クレンチング
上下の歯を強く「噛みしめる(食いしばる)」習癖。 音をたてることがなく、他人に指摘を受けることがあまり無いため、気づきにくい。
3. タッピング
上下の歯をカチカチと連続的に速く噛み合わせる習癖。グラインディングやクレンチングと比べて、起こりにくいといわれている。

斑状歯 [ はんじょうし ]
正しい呼称は慢性歯牙フッ素中毒症。
まだら模様になった歯のことで、長期間にわたりフッ素を過剰摂取した際、歯の表面に白や褐色のまだら模様のシミが現れることがあります。 斑状歯は永久歯が生えてから14歳前後までに現れます。

反対咬合 [ はんたいこうごう ]
別名:別名:受け口
上の歯より下の歯の方が前に出てかみ合っている状態です。

バイオネーター [ ばいおねーたー ]
バイオネーターとはFunctional Appliance(機能的矯正装置)といわれるものの1つです。
この装置は、下アゴの成長不足により下アゴが小さい場合で、成長が十分に残っており、下アゴを大きくする必要がある症例で使用する装置です。 着脱はさほど難しくありませんが、下アゴを大きくすることは簡単ではないので、使用時間が重要になります。1日15時間使用が必要となります。

バイオフィルム [ ばいおふぃるむ ]
歯の表面に細菌が層をなして蓄積したもので、ぬめりを伴います。
ブラッシングでは全て取り除く事が難しいので、3ヵ月~6ヵ月ごとに歯科医院でのクリーニング(PMTC)を行うことをおすすめします。

抜歯 [ ばっし ]
歯を抜くこと。

バンディング [ ばんでぃんぐ ]
奥歯(大臼歯)は、歯列矯正治療中に特に大きな力がかかります。 特に、大臼歯では噛むたびに強い力が加わるため、歯列矯正治療を行う数年の間に装置が壊れてしまうことがあります。
そこで、奥歯にはバンドという金属のベルトの様な装置を装着します。 バンドを奥歯に装着することをバンディングと呼びます。

バンド [ ばんど ]
歯に巻いて装着するベルト状の薄い金属をのこと。
歯列矯正では、奥歯に装着されることが多い。 バンドには、抜歯後に奥歯が移動してしまうことを防ぐホールディングアーチや、歯列矯正のワイヤーを通すチューブ、顎間ゴムをひっかけるフックなどの装置が溶接されて、一体になっているものもある。
バンドを装着する前に、セパレーティングモジュールと呼ばれる小さなゴムの輪っかを歯の間に挟んで、バンドが装着できる隙間をあける。 なお、バンドを奥歯に装着することをバンディングと呼ぶ。

パノラマレントゲン [ ぱのらまれんとげん ]
お口の全体の状態を、1枚のX線フィルムに撮影するレントゲン機器のこと。
顔の周りのカメラが回って撮影する回転方式と、口の中に細いX線管を入れて撮影する体腔管方式がある。 パノラマレントゲン写真では、大まかな歯の状態や骨の中の異常、下歯槽神経の位置などを知ることが出来るため、親知らずの抜歯や、歯周病の診断、インプラントの診断などの際に有効。

パワーチェーン [ ぱわーちぇーん ]
ゴム製のくさりで、歯のすき間を閉じたり、歯を単独で移動する時に使用します。かけ方は様々ですが、大体は歯と歯にまたがってかけていきます。ゴム製なので着色の強い食べ物(カレー、コーヒー等)やタバコにより黄色く変色してくることがあります。変色はこまめな歯磨きである程度防ぐことができます。また、プラークが付着しやすいので日頃の歯磨きをがんばる必要があります。

パントモ [ ぱんとも ]
パノラマX線撮影法。歯列全部を撮影するパノラマ型のレントゲン。

表面麻酔 [ ひょうめんますい ]
注射やその他痛みを伴う治療を行う前に、麻酔薬を局所の表面に塗ったり、スプレーしたりするものをいいます。局所麻酔の一種です。表面がじんわりと麻痺しますので、注射による麻酔をする際の痛み(チクリ)を和らげることができます。

ビス型アンカーインプラント [ びすがたあんかーいんぷらんと ]
歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正歯科治療に使用される小さなネジ型のアンカーインプラント。大きさは5mm~13mm程度。
歯根と歯根の間の顎の骨に埋め入れて、矯正装置で効率よく歯を動かすための固定源(アンカー)として使用する。
手術時間は、1本につき5~10分程度。プレート型の歯科矯正用アンカースクリューと比較して、手術時間や負担が少ないメリットはあるが、治療中に外れることが ある。

PMTC [ ぴー・えむ・てぃー・しー ]
別名:プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング
専用の機械によって、タバコのヤニや茶渋などの歯の表面に付いた汚れを取り除くこと。 歯と歯の間など、自分では磨きにくいところや、歯磨きの癖でよく磨けていないところを中心にクリーニングします。歯の表面を軽く研磨し、フッ素を塗るので虫歯になりにくく綺麗な状態を保つことができます。

不正咬合 [ ふせいこうごう ]
不正咬合とは、上下の歯が適切に噛み合っていない状態を言います。
歯並びが凸凹な叢生(乱くい・八重歯)や、上顎前突(出っ歯)、下顎前突(受け口)などがあり、先天的におこる場合や、不正咬合を引き起こしやすい癖や疾患・外傷などによって後天的に引き起こされる場合などある。
不正咬合は、見た目が気になるほか、ガタガタに生えている歯並びの場合、すみずみまで歯ブラシが届きにくく、汚れがたまりやすいです。そのため、虫歯や歯肉炎、歯周病の原因になりやすいと言われています。

フッ素 [ ふっそ ]
歯の表面のエナメル質を強くして虫歯を予防する成分で、特に乳歯や生えたばかりの永久歯に効果が高い。 ただし、長期間にわたりフッ素を過剰摂取した際、歯の表面にまだら模様のシミが現れることがあります。(斑状歯)

フロス [ ふろす ]
歯と歯の隙間に付着した歯垢を取り除くために使う糸楊枝のこと。
間違った使い方や過度なフロスの使用によって、歯肉などを傷つけてしまう可能性があるので歯科衛生士や歯科医師の指導を受けて使用しましょう。

ブラキシズム [ ぶらきしずむ ]
寝ている間や無意識的に、上下の歯を噛みしめたり、すり合わせたりすること。 以下の3つの型に分類されている。

1. グラインディング
いわゆる「歯ぎしり」で、ギリギリと音をたてて、強く歯をこすり合わせる習癖。 就寝中に発生することが多く、歯のすり減りが起こりやすい。
2. クレンチング
上下の歯を強く「噛みしめる(食いしばる)」習癖。 音をたてることがなく、他人に指摘を受けることがあまり無いため、気づきにくい。
3. タッピング
上下の歯をカチカチと連続的に速く噛み合わせる習癖。グラインディングやクレンチングと比べて、起こりにくいといわれている。

ブラケット [ ぶらけっと ]
歯列矯正を行う時、歯に取り付ける装置。
欧米では昔、真鍮で出来ていたので今でもブレースと呼ばれています。 現在はメタルやハイブリット、セラミクス製の白色のものが揃えられています。

ブラックトライアングル [ ぶらっくとらいあんぐる ]
歯と歯の間の歯肉が下がり、前歯などに見られる三角形の隙間のこと。

ブリーチング [ ぶりーちんぐ ]
別名:ホワイトニング
薬品等を使って歯を白くすること。

ブリッジ [ ぶりっじ ]
歯のなくなった部分を補う方法の1つ。
前後の歯の全周を削合し、欠損部分を含めたワンピースの固定式補綴物。金属やセラミックなど材質の選択で、適合や審美性は大きく違う。 簡単にできる反面、土台となっている歯の負担が大きくなるので、長期的な予後は要検討。

プラーク [ ぷらーく ]
別名:別名:歯垢
食べかすや糖分により繁殖した細菌の塊。放っておくと虫歯や歯周病の原因となります。

プラークコントロール [ ぷらーくこんとろーる ]
プラーク(食べかすや糖分により繁殖した細菌の塊)を減らしたり、発生を防ぐために、生活を含む行動をコントロールすること。

プラズマライト [ ぷらずまらいと ]
NASAの科学者が開発したホワイトニングシステムで、ホワイトニングに使われる強力な光線のこと。 歯(エナメル質内)に沈着した色素を強力に漂白します。

プレート型アンカーインプラント [ ぷれーとがたあんかーいんぷらんと ]
歯科矯正用アンカースクリューを用いた矯正治療に使用されるアンカーインプラント。
T型・Y型・I型などの種類がある。
上下の顎の骨にスクリューネジで留めて、歯を効率よく動かすための固定源(アンカー)として使用する。 ビス型(骨ネジ型)よりも顎の骨にしっかり固定されるので、複数の歯を移動させたり、歯の移動がより効率的にできる。
ただし、手術の難易度はビス型よりもやや高い。 手術時間は、ビス型のインプラントが1本につき5~20分程度に対してビス型より大きめのプレート型のインプラントは、片側の顎で1時間、両側で2時間~3時間程度かかる。

ヘッドギア [ へっどぎあ ]
頭部や頸部などの口腔外に固定源を求めてゴムの力で上顎の臼歯に遠心方向への矯正力を加える装置。

ホームホワイトニング [ ほーむほわいとにんぐ ]
自宅でできるホワイトニング方法です。この方法は歯科医院で貴方の歯型から専用のマウスピースを作ってもらい自宅にて専用の溶液を用いて行います。この方法ですと、夜寝ている時間を利用して、マウスピースをお口に装着し、約2週間続けることで自然な白い歯になります。

ホールディングアーチ [ ほーるでぃんぐあーち ]
別名:ナンスのホールディングアーチ
主に歯列矯正で永久歯を抜歯した場合に使用する装置。
4番や5番の小臼歯を抜歯する矯正において、奥歯(大臼歯)が、抜歯した隙間に移動するのを防ぐ。 左右の大臼歯に装着するバンドと、上顎の歯の天井部(=口蓋部)を抑えるレジンパッドとばれるプラスチックの小さなプレートによって奥歯が前に動くことを防ぐ。
なお、「ナンスのホールディングアーチ」とも呼ばれており、これは、発案者の名前に由来する。

萌出 [ ほうしゅつ ]
歯が生えてくること。

保存治療 [ ほぞんちりょう ]
歯を抜歯することなく、神経を保護していつまでも自分の歯を使い続けるために行われる治療法のこと。 大切な歯を維持、保存しながら機能させていく。

補綴 [ ほてつ ]
一般の方にはなじみの薄い用語ですが、補綴[ほてつ]とはクラウン、ブリッジ、インプラント、義歯などを用いて口腔の機能(咬む、発音、嚥下)や審美的要素を回復する治療法のことです。

補綴物 [ ほてつぶつ ]
虫歯などで歯を削った部分に入れる人工の詰め物や被せ物、歯のなくなった部分に使う入れ歯などを指します。

ホワイトコート [ ほわいとこーと ]
歯のマニキュアのことで、歯の表面に薄くCR(プラスチックの詰め物)を塗布することで歯を白くします。 身体に害も痛みもなく、歯を傷つける心配も少なく、短時間で白くすることができるが、効果は1ヵ月~3ヵ月程度。

ホワイトタイプブラケット [ ほわいとたいぷぶらけっと ]
表側につけるブラケットの一種で目立たないタイプのもの。 セラミック、人工サファイア、コンポジットレジン等の素材のものがあります。

ホワイトニング [ ほわいとにんぐ ]
飲食や喫煙などで変色してしまった歯を、漂白剤等を使用して白くする治療方法です。
歯科医院で高濃度の薬剤を使いレーザーを照射して、短時間で作用させる「オフィスホワイトニング」と、歯科医師の指導を受けて家庭で行う「ホームホワイトニング」がある。

ポーセレン [ ぽーせれん ]
被せ物に使用される材料の一つ。陶材。

ポジショニングゲージ [ ぽじしょにんぐげーじ ]
ブラケットを正しい位置に接着させる際、位置を指示する道具。